神戸市須磨区にある
真言宗須磨寺派のお寺
一の谷不動尊 潮音寺

潮音寺・一帯は「源平一の谷合戦」(寿永三年・1184)の古戦場のあった処。
一の谷川と赤旗谷川の合流点に位置し、史上に伝えられる平家ゆかりの大本山須磨寺の末寺として、
御本尊 十一面観世音菩薩を奉じ、源平合戦無名戦士の菩提を弔い祀らんがため、一の谷・赤旗谷の背筋の「鵯越の逆落」の麓、古戦場跡付近に梵音山潮音寺を建立する。
(昭和47年・1972)

不動堂内に巨大な不動尊磨崖仏と境内には歴史的石造仏として、一岩石の六地蔵尊・二基の板碑・着属神小詞等が祀られている。
特に不動尊磨崖仏は全国的に知られている貴重な石仏である。
この一の谷不動尊磨崖仏等は、大阪の豪商・旧藤田男爵が 大正初期に須磨の別邸(当寺より東一帯)に、奈良方面より運び込んだと伝えられる。
昭和十三年7月・神戸を襲った大水害で上流より、10t近い磨崖仏不動石仏などが多量の土砂と共に、一の谷川河口の近くまで(当寺)押し流され埋まっていた。
早くもとのお姿に戻せねばと、神戸元町永田良介商店の方々を始め信仰ある皆様に縁り、掘り起こされて手厚くお祭りされた。

「村上武一氏の野仏シリーズでは、不動逆転とも語られた」そして願わくば、この潮音寺が安住の地でありますようにと、潮音寺の建立に伴い、お堂を建立し安置された。

一の谷不動磨崖仏

高さ2.7m 幅2.42m 厚さ0.61m
不動尊彫刻部
高さ1.97m 幅1.03m
岩石にて、この不動明王の面相は恐ろしく鬼の顔つきが特色で、右面に刻銘があり
「泰造立、暦応四年(1341)二月日、大工、藤原、行有、勧進、乗行房、行仙房、行識房、慶原房」
と判読できる。
南北朝時代に 大和桜井・多武峰方面で活躍した石大工藤原系一門の作と思われる。


一岩石六地蔵尊

室町時代後期の作風(欠損)


護摩法要

毎月二十八日には、全祈願護摩法要が執り行われています


一の谷不動尊 潮音寺

(真言宗 須磨寺派)
本堂 本尊 十一面観世音菩薩
脇侍 不動明王・弘法大師

住所

神戸市須磨区潮見台町5丁目3−3

アクセス

・山陽電鉄「須磨駅」より西へ約700m
・JR「須磨駅」より西へ約800m 市バス「須磨一の谷」バス停より北へ200m

電話

078-747-0591